渋谷都市計画に関して

渋谷の都市計画についてお話したいと思います。近年では最後のプロジェクトと言われている大改造。新たな未来都市「渋谷」を目指して動き出しました。

渋谷、発展の歴史

昭和初期当時の写真をみると、百貨店や映画館、少し先には住宅区が立ち並び、落ち着いた雰囲気の印象をみることができます。東急電鉄の創業者、五島慶太は駅周辺に続々と建物を立て、“東急の街”として発展し、昭和39年に開催された東京オリンピックを契機に風景が変わり始めます。昭和40年代後半になると、セゾン系の西武百貨店、パルコなどが次々オープン。東急と西武との開発戦争は今日の渋谷に多大な影響をもたらしました。そして1990年代の若者の情報発信基地としての役割を担い、全国区の都市にまで上りつめたのです。

しかし発展とともに街に溢れる人々は、一日平均約210万人の乗降者数(直通連絡客除く)という数になりました。名古屋市が大体それくらいの人口なので、一駅でと考えると凄まじい数字です。膨れ上がる人口を補うべく継ぎ足された増改築も、もはや限界でした。その課題を解決するべく、平成17年12月に「都市再生緊急整備地域」の指定を受け、駅前広場の整備、駅ビルの再開発、都市基盤と街区の再編、渋谷川の移設に伴う水源貯留施設の確保等、公民の連携により大都市再生プロジェクトの一環として始まりました。

渋谷駅の大幅な変革へ

2012年、ついに「渋谷駅街区土地区画整備事業」(※7)が施行が認可されました。まずは東横線のホームが地下に移り、東急東横線・東京メトロ副都心線の相互直通運転を開始しましたが、駅施設の増改築により複雑化しており、利便性を欠いてしまっているのが現状です。
普段渋谷駅を利用している人でさえ行き先のサインを見ないと、うっかり違う場所に出てしまったり・・・。地方や外国から来た人なら尚更困惑すると思います。まさに迷宮という名にふさわしい現状。今後は地下一階に「渋谷ちかみちラウンジ」(※8)をオープンし、地下の移動をわかりやすく利用しやすいように、様々な施策に取り組んでいく予定になっています。

昔の面影は消えてなくなるのか・・・

ビル3階レベルのプラットホームから発進する銀座線は、日本で最初の地下鉄であり、高架上を通る昔の面影をしっかりと残しています。まもなく大改良工事に伴い、高架上に新ホームが移設される計画です。

様々な年代の人の思いや感慨が集約され形成されている情緒溢れるこの街は、大都市ながらも、どこか昔とは大きく変わらない雰囲気を感じ取ることができます。あと数年経つと、2020年の東京開催に向けて一気やってくるオリンピックブーム。その時、現在の渋谷の面影が失われていないことを願って止みません。

※7 参照:http://re-shibuya.jp/
※8 多目的トイレ、授乳室、ベビールーム、女性用パウダールーム、男性用ドレッシングルームなどを一ヶ所に集約した日本初の施設