渋谷本社の有名企業

東京都区部には2001年2月時点で1,541社のネット企業が存在していました。そのうち1,000社以上が1990年以降に創業、中でも「ネットベンチャーブーム」に触発された1998年以降に創業したベンチャーが目立ちます。当時、渋谷を拠点に有能な起業家を輩出しようとする活動、ビットバレー構想(※3)が象徴となりましたが、2003年六本木ヒルズが竣工されるとその地位を譲りました。

<渋谷に本社を構える有名IT企業>

 ・LINE(無料通話・無料メールアプリをもつグローバル企業。2012年ネイバージャパン、ライブドアと経営統合)
 ・DeNA(プラットフォーム事業とソーシャルゲーム事業を展開)
 ・ミクシィ(国内SNSの草分け的存在)
 ・サイバーエージェント(インターネットメディアAmebaを運営)
当時の、独立系のインターネット企業としてはインターキュー(現:GMOインターネット株式会社)が初めてIPO(株式公開)をきっかけに(1999年)、ビットバレーが一気に盛んになります。

IT以外では食品業界のキユーピー、建築・土木業界の東急建設、営業支援業界のトランス・コスモス、パチンコ業界のSANKYOなどが本社を構えています。経営の中心となる場所は、交通アクセスの利便性や情報発信能力が強く、時代の変化に素早く対応できる地域が求められます。やはり必然的に人が沢山集まる場所になります。

この周辺には、NHKをはじめ大手レコード会社や芸能プロダクションが集積していることもあって、出版・編集やテレビ番組の制作関連会社、広告やアパレル等の業務に携わる企業が多かったことで、ビットバレー誕生の原動力にも貢献しました。

IT業界、変革の歴史

ではIT業界の主な変革を見てみましょう。
1990年代後半 ITバブルが過熱し、インターネット関連企業の実需投資や株式投資が急激に高騰しました。
2000年 インターネット人口が4000万人を超え、ネット社会が完全に浸透した時期でもあります。
2004年 ライブドアに社名を変えたホリエモンフィーバーはマスコミを席巻し、社会現象にもなりました
2006年 ソフトバンクがボーダフォンを買収。携帯会社はNTTdocomo、au、ソフトバンクの三国時代に突入しました。
2012年 Facebookが上場。スマートフォンアプリの開発やクラウドサービス(※4)が盛んに。

日々新しい技術やサービスが生まれては消えていく変化の早いIT業界。成長が期待される一方で、すぐれた技術者をどう確保するかが問題となっています。今後も私たちの生活に密着しているIT業界からしばらく目が離せません。

※3 インターネット関連のベンチャー企業が集中する周辺地域を指す呼称。「渋い=Bitter」「谷=Valley」を合わせて命名された造語のこと
※4 クラウドとはWebメール、データ格納、コンピューター処理などの機能をインターネット上で実現し、ネットワーク経由でサービスとして利用すること